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白く覆われた屋敷に帰ると、風令と雷がリビングで何やらパンフレットを見ていた。
あれこれと談笑しながら微笑み合う二人。
‥正真正銘の、ラブラブカップルである。
暫くして槐たちが帰ってきたのに気付いたのか、風令がティーカップを手に近寄ってきた。
「お帰りなさい。エンジュ、ルイくん。」
にこやかにお帰りを言われ、泪は同じくにこやかに挨拶を返した。
しかし槐は、
「風令、顔が緩みすぎてて気持ち悪いですよ。」
と、ひきつり気味の表情で言う。
「もうっ!エンジュってば酷い!」
クスン、と鼻を啜って泣く振り。
「はいはい、下手な演技はいいですよ。」
またしても軽くあしらう槐に、今度こそ風令は本気で泣きそうになっていた。
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