遭難者

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あれから2時間近く歩いた。 川を見つければそれに沿って歩いてふもとまで行けると思っていたが、さっきから景色は変わらない。 変わったことといえば、日がだいぶ落ちてきたということだ。 木が邪魔でよく見えないが、自分が向かっている方向の空が赤くなっているのがわかる。 たぶん今自分は西に向かって歩いているのだろう。 このまま抜けられなければ、僕は死んでしまうのだろうか…… そんな不安が僕の中に広がっていった。
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