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「25にもなって処女なんて気持ち悪いじゃん。好きな人出来ても絶対言えない。」 「大丈夫だよ……。」 一志はあやふやになる。 「出来ないこと無いならやって。お願いします。」 「マジかよ…。」 「ちゃんと無かった事にするから。」 「……。これOKしたら俺のこと嫌いにならない?」 「?なるわけないじゃん。」 「分かった。」 一志は立ち上がってジャージを脱ぐ。奈央は見ないように顔をふせる。 (分かったって……。) 奈央は目に見えて怯える。 「……。」 一志は自分の服を着る。 「…?」 奈央は気付いて一志を不安げに見上げる。 「ここじゃ出来ない。ラブホ行こ。」 「ここじゃ出来ないって?」 「来年来た時思い出したりしたら嫌だから。それと、…車の中でちゃんと考えなさい。」 「入る?」 ラブホの駐車場で一志は確認する。奈央は頷く。 「もう一回シャワー浴びる?」 一志は静かな奈央に聞く。顔が怖い。 「ちょっと怖いよ!普通にして!」 「普通って…。」 困る一志の脇腹を奈央は摘む。 「やめっ…。」 「一緒に歯磨きしよ。」 奈央は笑って一志を引っ張る。 「洗面所こっち?」 奈央は初めてのラブホにはしゃぐ。
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