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「おかえりぃ!」 奈央は玄関を開け、一志を部屋に招き入れる。 「え…。」 一志は玄関が開いた瞬間から言葉を失っていた。 「奈央?」 「あはは!」 一志の反応が楽しくて奈央は大笑いしながら、答えはせず居間を開ける。 「一志来たよ~。」 「おかえりー!!」 居間のコタツに入って佳乃と圭輔は一志に手を振る。 「ただいま。で?どうなってんのこの人。」 一志は『おかえり』のテンションに呆れながら奈央を指差す。 「パンクしたの?」 「ダイエットしたの!」 一志のからかいに佳乃と圭輔が受ける。 「あはは!ごめんごめん。すげーなぁ。」 一志は奈央の頭をわしわしと撫でる。 「もっと褒めて。」 「リバウンドしないようにがんば~。」 奈央は一志の脇腹に膝を入れる。 「いっ!性格は変わんねーのかよ!」 「死ね!」 4人は一志が正月に帰って来ると奈央のアパートに集まって飲みをするのが決まりになっていた。 「2009年の目標は?」 佳乃が振る。 「えー、佳乃は?」 奈央は佳乃に聞き返す。 「仕事頑張る…。」 「みんな普通に頑張ってるからね?」 一志は意地悪。 「分かってる!正社員になること!」 「あぁ、そっか。」 「佳乃、今の所辞めるの?」
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