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四人で飲んだ次の朝、圭輔と佳乃は先に帰り一志はのんびりTVを見る。 「お風呂入ってく?」 「んー。」 はっきりしない一志を無視して奈央は先に風呂に入る。 毎年こんな感じ。次の日は夕方までだらだらして帰る。今年もその気で一志は奈央の次に風呂に入る。 「あれ?今日出掛けるの?」 風呂から上がるとメイクをした奈央を見て一志は聞く。 「ううん。」 「そう?」 一志は安心してコタツに入る。 「一志。お願いがあるんだけど。」 奈央の顔は強張る。 「んー?」 一志はTVを見ながら適当に返事をする。 「私と出来ない?」 「何を?」 一志はTVから目を放して奈央を見る。 「………。」 「?何?」 「知ってると思うけど、私処女なん…ですよ…。」 「いや、知らんよ。そんな事。」 「そうなの!処女捨てたいの!」 「そんな事言われても…。」 一志は奈央を下から上へキョロキョロ見る。 「出来ないこと無いけどそういう事は好きな人としないと。」 「出来ないんだもん。出会いは合コンしか無いし、合コンじゃよく分からないから怖くて進展しないし。」 「奈央には合コン似合わないよ。」 「じゃぁどうやって出会うの。」 「……。」
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