王女の嗜み

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<ガチャリ> 魔理沙 「うわッ!?」 扉を出てすぐ右に曲がればそこには 紫 「こんにちは」 傘を標準装備 淡い紫色のドレス 所謂黄昏仕様の妖怪賢者八雲紫 魔理沙 「な なんだびっくりさせやがって……そいつは?」 魔理沙の視線の先は 紫の隣 少し痩せた全裸の男 顔を隠す頭巾のようなものには「罪」の一文字 一言で言い表すなら 「変態」 そんな男を紫は一言「奴隷」と言った そうだったのか 魔理沙 「なんか凄く息が荒いみたいだが 何やってたんだ?」 紫 「ん?この奴隷はレミリアの夜の家庭教師に呼んだの 少し走ったらこんなに息が…」 ー違うな 魔理沙は一歩 一歩 おまけにもう一歩後ずさる こいつは間違いなく… 紫 「だけどレミリアがいなくてね せっかく走ってきたのにどこ行ったのかしら 家庭教師も待ちかねてるわ」 知ってるくせに 魔理沙 「…まぁいいや レミリアは今お取り込み中だと思うぜ」 紫 「あーらそう 残念ねぇ」 魔理沙 「おまえ本当は"見てた"だろ」 紫 「はてなんのことかわかりませんわ でもお取り込みなら暇だし 家庭教師さん そこの魔理沙に教えてあげたら?」 魔理沙 「ひぃッ!」 わかる 目は頭巾で見えないが こいつは今私を見て 私を見て… 魔理沙 「ま また今度な!私はまた用事があるからな!じゃ…じゃあそういうことだから…じゃあな!」 手にした箒にまたがる それを一瞬で終わらせたと思ったらそのまま飛んでいき見えなくなってしまった 紫 「…」 部屋の扉を 見つめ ため息 それと同時に何故か笑顔をこぼす 紫 「まぁいいわ 面白いと思ったんだけど」 そういうと向き直り 逆の方向に歩いていく と思ったら突然消えた どこかに落ちていくように ー二人の世界 せっかくなんだから 思う存分楽しみなさい
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