都合の良い女

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近所を散歩し、馴染みとなったペットの動物たちと触れ合い、だいぶ落ち着いた。 夫婦と言えども、何もかも知っている訳では無い。 ただ時々、不安になる。 彼女の底は果てしなくて、私の底は明らかだから……。 いつか飽きられるのでは? いつか他の人に盗られてしまうのでは無いか? そんな疑問が彼女を苦しめているのも解ってる。 怖かった。 リビングに置いてある鍵の着いた箱を時々、彼女が持って自室へ戻るのを見るのが。 幸せそうな笑顔で、携帯をよく見ている彼女の姿が……。 自分が彼女の妨げになっているのではと、怖くなる。 嗚呼、そんな事よりもきっと彼女は私が部屋から逃げ出した性で泣いているはずだ。 彼女は拒まれる事を何よりも恐れていると言うのに……。 メールで彼女に謝り、急いで帰宅する。 早く直接彼女に謝らねば。 でなければ彼女はきっと私から離れようとする。 不器用で意地っ張りで、こちらの方がどうにかしてあげないと、彼女は消えてしまうのだから。 それを大変だとは思うが、面倒と思わないのは、きっと私の彼女への想いの強さだろう。  
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