仮面

2/2
0人が本棚に入れています
本棚に追加
/2ページ
笑顔の仮面 怒りの仮面 歓喜の仮面 悲しみの仮面 一体今までどれくらいの仮面をつけて振る舞ってきた? 挙げ句に自分の顔さえ忘れて自分探しなんて始めてる。 【虚しいと思わない?】 でも、ね。 自分の素顔で通せる程人は強くない。 素顔隠して 仮面被って 接するほどに 自分見失って ひとは生きていく 自分の心を抑圧して押し殺し、ひとにあわせて振る舞うこと。 それがこの社会に求められていることなのだから。 笑顔の仮面 怒りの仮面 歓喜の仮面 悲しみの仮面 【笑いたくないときに無理に笑って空しくならない?】 そうあなたは言うけれど、こんな世の中で他にどう笑えと言うの? 他人と同じ場所、似たような思考、それ以外は『異端』と言われる世の中で、常に人の目気にしてる。 確かにそんな自分は空しくなるわ。 それでも、笑わなきゃ。 心からではないけれど、笑顔を作らなきゃ。 たとえ、それで本当の笑顔を失っても、それが人のためと教えられてきたのだから……… 人のため 他人のため いつだって自分よりも相手を重視してきたわ。 そうすることが美しい事であると歪んだ社会が望むから。 自分隠して 仮面被って 接するほどに 自分見失って 生きていく 人は優れたものを全て持って生まれて、生きる過程で喪っていく。 最期に残るのは、懐古の念か虚無の闇か………
/2ページ

最初のコメントを投稿しよう!