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「……。そういや…こんな感じの場所だったかなぁ…」
小さく呟いたつもりだったのだが、少女は気がついたらしく「何が?」と口にした。
「だいぶ昔の事だからうる覚えなんだけど、俺も小さい頃にこう言った場所で約束したなってな…」
「どんなどんな!」
どんな…?どんなんだったかなぁ…?
思いだそうと思考を巡らすが、まるで靄を掴もうとするように、触れようとしたら消えて掴むことができなかった…
「……悪い。思い出せないわ」
「えぇぇぇ…」
「子供の頃だぞ?普通、覚えてないって…」
苦笑する俺に少女はブスッと頬を膨らませた。
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