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友達がお手洗いにいっている間、私は五稜郭タワー内にある、五稜郭の歴史のボードや歴史を現しているフィギュアを眺めていた。
『これ………』
私は並んであるフィギュアを次々眺めていった。
徐々に戦闘に入り、新政府軍も出てきた。
そして私はあるフィギュアの前で立ち止まった。
『一本木閑門か。。。。』
そのフィギュアは土方歳三が馬にのって奔走してる場面を再現していた。
きっとこれは函館総攻撃の日を再現しているのだろう。
――私は土方歳三という歴史上の人物を知ってから、頭の中で彼のことしか考えられなくなっていた。
変な意味ではなく、一種の衝撃を覚えた。負けが分かっていながら最期まで戦った男。
友を想う気持ちと己の義を果たすために散っていった男。
彼の全てに惚れた。その性格。容姿。そして強さ――
現代人に彼程格好のいい男はきっといないだろう。
『…………』
私は何故かそのフィギュアを眺めていると悲しい気持ちになった。
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