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理恵は走りながら学校へと向かっていた。
(お母さんああいう天然っぽい所が玉に傷なんだよねぇ。)
心の中でそう呟きながら口にくわえたトーストを押し込んで、リスの様に膨れた頬をしきりに動かしている。
理恵の家から学校までは自転車で5分という近場にあるが、走ってとなるとやはり倍の時間がかかってしまう。
「お~お~。新学期から走って登校とは、まさかダイエット?。」
後ろの方からした聞きなれた声に走りながら後ろを振り向く。
そこには自転車に股がってサドルに両肘を乗せ、その上に顔を乗せた状態でニヤニヤしながらこちらを見ている女の子がいた。
「そんなわけないでしょ!。からかわないでよっ、絵理奈!。」
【彼女の名前は草部 絵理奈(くさかべ えりな)
身長:152cm
体重:ヒ・ミ・ツ
3サイズ:胸は他の人より自身あり!
年齢:13歳
備考:理恵とは小学校からの友達で、中学に入ってからも一緒に登校している。
活発な印象を与える外見とは裏腹に結構落ち込みやすい。】
「あははは。ごめんごめん。迎えに行ったら走って学校に行ったって聞いたからさ。」
絵理奈は理恵の横で悪戯な笑みを浮かべ、自転車のペダルを踏み進めている。
そうしている内に学校が見えてきた。
そのまま駐輪場まで走り抜け、絵理奈が自転車を止めりのを待っていた。
「絵理奈。今、何時?」
両手を膝の上に乗せて肩で息をしながら理恵が途切れ途切れになりながらも絵理奈に聞く。
絵理奈はポケットから携帯を出すと、液晶画面で現在の時刻を確認する。
「えっと、8時10分だけど?。」
それを聞いた理恵は耳を疑った。
一瞬思考が停止したが、すぐに回復する。
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