95キロ地点走行中!

10/10
前へ
/63ページ
次へ
 和輝の心音が聞こえた・・・。 「レイ。悪いけど、今日は帰ったほうがいい。」 「今日はここにいさせて・・・。」 「ダメだ。今日は頼むから・・・。お前がいたら大声で泣けないだろ。」 「いいよ。私の前で泣いても。むしろ泣いてる和輝を見てみたい。」 「恥ずかしいから・・・あ!そういえば今何時?」 「今は12時だけど、それがどうしたの?」 「今日は俺の誕生日なんだ!なんかプレゼント頂戴。」 「そうなんだ!おめでと!プレゼント何がいい?」 「じゃあキスしてよ・・・。俺したことないんだよね。」 「キス!?・・・分かった。いいよ。」  実は私も初めてだったからお互い初めてだったの・・・。  そして、そっと口を近付けてキスをした。 「なんか恥ずかしいね。じゃあやっぱり私行くよ。」 「うん。今日はありがと。嬉しかった・・・。じゃあ俺からのプレゼント・・・はい。」  和輝はいつも着けてたペンダントを手渡してくれた。 「大事にしろよ。初キス記念だから。でも、好きな奴ができたら捨てろよ。」 「分かった。ありがとね。じゃあ・・・。」  私が行くまで視線を逸らさないでいてくれた。私は手を振ってドアを閉めたの・・・。
/63ページ

最初のコメントを投稿しよう!

159人が本棚に入れています
本棚に追加