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真由が死んだ しかも、自殺。 信じられない 明るくて、優しくて 私の親友だったのに。 でも、真由の葬式があって 現実なんだと 思い知った。 目をつぶると、思い出す お葬式で見た真由の白い顔 真由の親族。 聞こえてくるのは 嘆き 叫び 啜り泣く声。 見えたのは ひとつ… それは涙。 誰もが真由の為に来て 真由の為に泣いた。 もちろん、私も。 涙が止まらなかった ずっと一緒だったから。 小学校から仲良くなって それ以来の友達。 悩みがあればお互いにお互いを頼った。 真由は、どうして死を選んだのか それだけが分からなかった そんなにも、思い詰めていたのだろうか だとしたら、どうして相談してくれなかったのか 「親友…だったのに」 そう、たった一人の親友 まさか 失うことになるなんて… 私はその日から家を出なかった 真由の事を思い出す度に、泣いてしまう 外になど、出れるわけがない そんなある日だった コトン…と ポストに何かが入る音。 渋々取りに行くとそこには灰黒の封筒が一つ 宛名どころか差出人の名前すらない 直接ここに入れたのだろうか そう思って辺りを見るが、影一つとしてない 気味が悪いと思いつつも、私はそれを手にとり、居間に戻った
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