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「ごめんね、君の名前は?」
鮎川バリヤーを使いながら聞いてみた。
「ウチは……京極(キョウゴク)……紗綾(サヤ)……です。あなたは……だぁれ?」
鮎川をボロ雑巾のように使いながら、なんともマイペースな子だなぁ、なんて考えてしまった。
「俺は皇光一。えっと、クラスメイトだよね?
よろしくね、京極さん!」
ちょっとビクッとしたけど上目遣いでこっちを見上げる。
「紗綾で……いい……よ。
よろしく……お願い……します。
仲良く……してね?」
ペコリと頭を下げてきた。天使の紗綾ちゃんがとってもかぁいいのでとりあえず頭をなでなでしてみた。
すると嬉しそうに頭をよせてきて「もっと」と言った。
その時、俺の中で何かが砕けた。
「かぁいいぃぃ~!!」
そう言って抱きしめちゃったよ!
もしかして、俺って、変態だったの?
紗綾は『きゅぅ~』とないて俺の腕の中で真っ赤になった。
幸せ………
「貴様は何をしているんだ、光一!
離れろ、早く離れろ!」
奈々が真っ赤になりながら紗綾と俺を引き剥がそうと必死になっている。
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