板挟み

4/4
前へ
/151ページ
次へ
カチカチカチ カチカチカチカチ カチ パソコンのキーボードを叩く音のみがオフィスを包みこむ。 私はこの時間が仕事の中で一番好きだ。 家に一人待つ 愛犬山田さんを気遣いながらも、なんだかんだで仕事人間になってしまっている。 午後11時。 オフィスには私以外 誰もいない。 結局、真由美は泣くだけ泣いて お腹が痛いとか言って 早々と帰って行った。 今頃 彼氏とよろしくやってんだろう。 別にそんなことはどうだっていい。 ただ――――― 「私の存在意義ってなんなんだろ」 これは最近よく考える 自分自身への問い。 はたして答えは見つかるんだろうか。
/151ページ

最初のコメントを投稿しよう!

4446人が本棚に入れています
本棚に追加