プロローグ

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昔々のとある王国での出来事。 黒煙が澄んだ空を黒く染め、血と肉が焼け焦げる異臭が、王宮の内部に充満する。 美しく季節の花が咲き乱れていた庭園は、踏み荒らされ、土はえぐられ、至る所に様々な死体が転がっており、凄惨な光景になり果てている。 目も覆いたくなるような惨状が繰り広げられている王宮の玉座の間。 そこでは一人の、幾らか幼さの残る少年の泣き叫ぶ声が響き渡っていた。 「父上ぇぇぇぇ! 母上ぇぇぇぇ! リースぅぅぅぅ!」 少年は苦痛に顔が歪み、息絶えている家族の名を叫ぶ。
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