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(わ、私の料理の味を覚えてくれていた? そ、そんな事は無いわよね。ファイは無意識でそう言っているだけなんだろうし……でもでも、もし意識していっていたとしたら……そんな事は無いわよね。でももしそうだとしたら嬉しいなぁ……。もしかしたら、これは告白したら、首を縦に振ってくれるかしら? いや、まだ駄目ね。この二人がいる限りは告白は出来ないわ……。でも、この場で言わなかったら何時言えるか分からないわね。はっ、私はファイが肯定してくれることを前提に考えていたけど、もし首を横に振られたら……。もうこんな関係には戻れないかもしれない……それでも良いの? 私! 駄目に決まっているじゃ無い、だったらどうすればいい? 確実に好感度を上げておけば問題は無いわ。ファイが私の事を好きになってくれればいいのよね。でもまだ私の事をどれだけ好きか分からないし……)
ファイの言葉一つに、一気にそこまで思考してしまうカレナ。
その間わずか一秒。
「何を考えているんだ、カレナ嬢。口元が三日月型にゆがんでいるぞ」
考えている内容が大体読めているリオンは、彼女を茶化す。
当然の成り行きだ。
このまま、黙ったままでもファイの好感度が上がるとも言えない。
まぁ尤も、ファイ相手にこれ以上色目を使う必要性はほとんどないのだが。
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