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カレナは、昨日自分の秘密がリオンにばれた事など、露知らず首をかしげて思案する。
「しっかし、何があったのかな……。なんかこう……思い出したいけど、思い出したくないような気がするのよね」
「あ、それは俺も感じてる。なんか重大な事を忘れているような気がするんだ」
二人揃って、首を傾げ始める。
その答えはリオンが握っているのだが、ここはあえて言わない。
言ったが最後、カレナは赤面し壊れてしまい、ファイは暴れ始めてしまう事だろう。
この二人が、そろって暴走されては学級崩壊につながりかね無い。
事実、この二人が暴走しかけた時、リオンが止めに入らなければ、教師ですら止める事はままならなかった事だろう。
担任なら何とか一人で止める事は出来るだろうが、流石に並の教師が一人では太刀打ちできないだろう。
最低でも三人は欲しいところだ。
特にカレナの戦闘力は凄まじいので、気をつけなければならない。
「お嬢様、それよりもお荷物を置かれた方が宜しいのでは」
首をかしげて思案顔のカレナに、ピアナは進言する。
そうね、と考えるのを中断して荷物を整理し始める。テストが近いので、若干多めの荷物だ。
丁度、カレナが荷物を整理し終えたところで教室の扉が開いた。
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