1.サケル彼。

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⇔ 「会長!」 て、愛しい君の声が聞こえた気がして 終に幻聴まで聞こえるようになったか、なんて苦笑しながら教室の扉を見たら 愛しい愛しい君が 息をきらして立っていた。 嗚呼何て 「どうしたの?」 君が難しい顔してこっちを見るもんだから あぁそういえば告白したんだっけ、てちょっとだけ自覚して 後悔した。 「あ、の……あの、会長」 「ごめんね」 君が苦しそうな顔するから、思わず謝罪の言葉が出てきた。 ごめんね、そんな辛そうな顔させて。 ごめんね、愛してしまって。 「……場所を、移そうか」 「はい」 本当は、返事なんか 聞きたくないけど。
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