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そんなことを考えてたら、もう土間まで来てて。
僅かな望みを託して下駄箱を見渡してみたけど、仲良い奴らはさっさと帰ってったみたいで知った靴は残ってなかった。
「ばーかばーかばーか」
独り言をぼそぼそ呟きながら靴を手に取ると、親指に違和感を感じた。
布みたいな柔らかいんじゃなく、固いってゆうか……紙、みたいな。
「紙？」
靴の中を覗くと案の定小さく折られた紙が入っていた。
何の警戒もなく開くと、手紙みたいだった。
誰かのなら下駄箱の上にでも置いとけば良いし。
《 幸哉恭平くんへ
いきなりですいません。
今日の帰り、体育館裏で
待ってます。来て下さい。
清水》
て、習字でも習ってるんじゃないかってくらい綺麗な字で書かれていた。
あれ、習字関係ある？
つーか…
清水？
誰だっけ。
……てゆーかさ。
これって
もしかして。
もしかして告白とかだったりしちゃうのか！？
いや、待て俺。
期待して裏切られたりなんかしたら俺へこむ。
絶対へこむ。
つかあれだよな。
俺教室出たの遅い方だから待たせてんじゃないか？
いっ、急いだ方が良いよな？
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