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「GYAOOOOOOO!!!!」
鬼はもう片方の腕で攻撃するも、邑はそれをかわし空高く跳び上がった。
靴に小さな光の羽がついており、それが跳躍の補助となっているのだ。
山なりの跳躍の頂点までたどり着くと邑は一節の詠唱を始めた。
「我が神槍、我が元を離れし時、その身を千に分かち、彼岸の者を穿ち殺し尽くす。」
大気中に存在している全ての霊力、それこそ障気から暦や茜が放出している霊力までが吸収され、無気薙刀に集められていった。
当然無気薙刀は膨大な霊力にいまにも術式が崩壊しそうになっていた。
「茜ぇっ!あと何分だ!?」
「あと1分!」
「喜べ、なんとか時間は稼いだぞ。」
邑は重力に従い落下しながら体を反らせ、無気薙刀を射ち出した。
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