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「穿ち貫け!千雨!」
無気薙刀は射出されると十に割れ、百に割れ、千に割れ、鬼の体躯を貫いた。
その様は無数の光条が雨となり降り注いでいるように見えた。
「…………」
鬼はその攻撃を喰らい完全に沈黙してしまった。
「いまだ茜!」
邑が合図を送ると茜は矢に蓄えていた霊力を解放し、封印の術式を展開した。
「遠き地にて、闇に沈め…封印!」
茜が唱えると弓から矢が飛び、鬼にささると封印されていた場所から光が漏れだし、鬼はそこに再び戻され、長い眠りにつかされた。
鬼が送られると辺りの障気も晴れたようだ。
「とりあえずは終わったかな…」
「いえ、まだエピローグがあります。」
「そんな業務連絡しちゃだめ!」
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