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登下校に通るいつもの通学路。
見慣れた街並み。
行き交う人々と、雑踏。
車のクラクション。
自転車のベル。
それらが混ぜこぜになった雑音が、俺の耳に入ってはどこかへ消えていった。今日もなにひとつ変わらない、いつも通りの朝だ。
渡ろうとしていた横断歩道の信号が点滅している。今から急いで走れば間に合うかも知れないが、別に急ぐ理由も必要もないため、俺はすっかり赤色に点灯した信号を前に、人々に紛れて変わるのを待った。
腕時計を確認すると、時刻はまだ朝の8時2分。
現地点から学校まで徒歩7分ぐらいと考えると、まだまだ余裕があった。
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