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あれから一月が過ぎた。
季節は秋を迎え来週末には1on1の地区大会が始まろうとしていた。
「あっ勝也っ!」
松葉杖を突きながら学校の体育館に勝也が顔を出した。
「もういいのか?」
「やっと退院できたよ。心配かけたな」
「悪かったな。何もしてやれなくて」
「また一緒にバスケやろうぜ!」
「まだリハビリには時間が掛るけど、絶対元通りに治してお前と勝負して勝つ!」
リクは涙を堪えながら頷いた。
「俺に勝てるのは、勝也、お前しかいないよ」
勝也も涙を堪えていた。
「先生のとこに顔出してくるよ」
「うん、後でな」
二人の絆が一段と深まった瞬間だった。
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