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「ふざけんな!お前だけはゆるさねぇ!」
「お~こわっ」
ヒロシのボールでゲームは始まった。
「さぁて、どうしようかなぁ」
ヒロシは完全にリクの事をナメていた。
確かに中学生が準々決勝まで上がって来た事は奇跡に近いし、過去の大会でも無い事だった。
ドリブルをしながら、大きく左右に体を揺らす。
リクはタイミングを外されまいとして、小刻にリズムを取るが、ヒロシは見透かしたようにリズムを変えてくる。
リクがリズムを合わせようとした一瞬の間を、ヒロシは見逃さなかった。
「甘いっ!」
右から抜きに掛る。
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