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みんな動揺がしすぎて放送が聞き取れない。
とりあえず授業がないということだけはわかった。
それと、部活対抗で戦ってもらう?…
意味がわからないが、以前に流行ったバトルなんとかみたいなものか?
そんな非現実的なことは有り得ないだろうと、俺は自分の考えを一蹴する。
「なぁ小田原、さっきの放送なんて言ってた?」
「わかんね、とりあえず授業がないのは嬉しい」
うん、それは俺も嬉しい。
「駿は放送聞こえたー?」
「俺も聞こえなかった。でも部活対抗で戦うとか言ってた気がする」
どうやら俺の聞き間違いじゃないらしい。
駿っていうのは俺の友人で、サッカー部。優しくて良いやつだ。いつもノートを見せてくれるから本当に助かってる。
「ちょ、部活対抗とか帰宅部な俺はどうしろと?」
そういう彼は大悟。帰宅。面白くて良いやつだ。銀縁メガネがクールに光る。
それにしても、いよいよ訳がわからない。
これから俺たちはどうすればいいのだろう。
そんな時、教室のドアが開く。
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