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「ただ…あいつらが、なんか勘違いでそゆことになってんねやったら…助けてやりたかってん…」
「だからって…言い過ぎだよ」
「ごめん…」
二人して立ち尽くす。
他のスタッフの喧騒が近づいてきて「もうやめよう。この話」と戒はまた先に歩きだした。
「お、応…」
慌てて葵もついていく。
「あとで、玲汰くんに謝っときなよ」
「うん…」
戒の足取りが重たくなっていく。
「結局のところ…」
「?」
「僕らは、見守ってあげることしか…できないんだよね」
そう語る戒の背中は、寂しげに丸まっていた。
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