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1限目の英語が始まった。
「は~い、席に着いて~」
先生が入って来た。
「あれ?」
教室がざわめき始める。
英語の野末先生ではなく、担任の緒方先生が入って来たからだ。
「静かにしろ~! 英語の野末先生だが、今日から産休に入られたので、臨時の先生を紹介する」
緒方先生が話し始める。
クラス中の視線が先生に集まる。
「入りたまえ」
先生に言われて入って来た人を見た私は目を疑う。
周りからは、「男の先生…カッコイい」などの声が聞こえる。
「ちょっとすず、あの人って…」
ゆりはびっくりしながら話かけてきた。
「今日から、2週間だけだが英語を担当してもらう、長谷川 透先生だ。」
ウソっ・・・
見間違いじゃない、聞き間違いじゃない。確かに今 目の前に愛しい人が居る。
「長谷川先生は大学院生で、教育実習生として来て頂く予定だったのですが、野末先生の産休が早まった為、代わりの中村先生がみえるまでの間、担当してもらうことになりました。では長谷川先生からも挨拶をお願いします」
緒方先生は、説明を終えると長谷川さんにパスをした。
「長谷川透です。まだ何もわからないヒヨッコですが、みんなと一緒に勉強して行きたいと思いますので、よろしくお願いします」
勉強したんだろう。長谷川さんは標準語で挨拶をした。
「じゃ、あとは長谷川先生よろしくお願いします。お前ら先生をいじめるんじゃないぞ」
そういって緒方先生は職員室へと戻って行った。
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