さようなら、誠様…

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違和感。 最初に感じたのがソレ。 いつもなら、この辺りで聞こえるはずなのに、今日は聞こえない… しかし、どうやら違和感を感じたのはオレだけのようで、美玲とポンタは普段と変わらない様子で騒いでいた。 「…………香?」 「………え?あ、ハイ…?」 明らかに様子がおかしい。 ボー…っとしてる。上の空ってやつ? どうした?いつものお前なら、笑いながらオレ達の言い合いを止めてくれるのに… 「どうかしたのか?ボー…っとして。嫌な事でもあった?」 「……な、何でも無いですよぉ!誠様ったら心配してくれてるんですか? 安心してください!別に嫌な事なんて無いです。むしろハッピーですよ!アハハ!」 そう言って、いつもの笑顔をオレに向けてくれた。 ハッピーか… 「…………そうか、それならいいけど…」 なら、何でそんなに 辛そうに笑うんだよ…
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