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結局、香はその日も黙りこくったままオレ達と別れていった。
傾いた太陽が、香の寂しそうな背中を照らしつける。
「…よし、決めた!」
「何がだよ?」
去って行く香の背中を見つめていると、美玲が横で呟いた。
「明日、香を問い詰める。脅してでも聞き出してやる!」
「脅すって……物騒な…だけど、今の香にはそれくらいやらねぇとダメかもな」
多少荒っぽいが、この際仕方ないか。
このままだと、香の奴 本当に何も言わないまま、ずっと抱え込みそうだし…
明日は美玲に任せてみよう。
そして、その日は香の事が頭から離れず、晩御飯も食べずに部屋に篭った。
明日、美玲にもダメだったら、オレも問い詰めてみよう……何が何でも聞き出してやる……!
そして、翌日。事件が起こる…
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