さようなら、誠様…

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「こ、こらっ!龍崎!何処行くんだ!?戻れっ!も~ど~れっ!」 教室を飛び出し、廊下を走り抜けるオレの背後から高山先生が叫ぶ。 が、今は…今回だけは先生には従えないっ…! 香を……友達を…親友を助けなきゃダメなんだ! 親とケンカして……必死になって話し合ったけど、結局は噛み合わなくて… それが嫌になって家を飛び出し、今もソレを抱え込んだまま、アイツは悩んでるっ…! オレが…親友のオレが親友を助けてやらねぇでどうすんだよ! だから先生……悪ぃが、今回だけはアンタの指示には従えない。 待ってろよ……!香…! 「いやぁ~、まさか誠ともあろうお方が授業をすっぽかして、お友達探しとは…」 「全くだ。じゃあ、一刻も早く授業に戻らせるために、私達もその『お友達探し』とやらを手伝ってやらんとな」 「げっ!ポンタ!?美玲!?お前ら着いてきやがったのか…」
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