さようなら、誠様…

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非常に怖い美玲姉さんを横目にチラチラと見ながらも、人混みの中にポンタを捜す。 ポンタが何かを取りに行ってから、15分ほどの時間が過ぎた。まだポンタの姿は見えない。 「くっ……一本木は一体なにをしているんだ!?誠、もぅ放っておいて香を捜しに行こう!」 痺れを切らしたのか、美玲が声を荒げながら言う。 どうする?ポンタを待つか?先に行くか? 先に行ってもいいが、ポンタが持ってくるであろう『何か秘密兵器的な物』も気になるし… 「ぅお~い!誠ぉ~!」 その時だ、人混みの中からクルクルに巻かれた天然パーマの頭を持つ少年が手を振っているのが目に映った。 少年は満面の笑みを浮かべ、手を振りながらこちらに向かってくる。 ポンタだ。あの天パと八重歯はポンタしかいねぇ!
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