46312人が本棚に入れています
本棚に追加
「…か、香?……ど、どうかしたのか?」
まるで何が起こったのか分からないといった様子のお父さん。
微かに頬をピクピクと動かしながら、私の目を見てくる。
「…引越しなんて……イヤだよ…」
先ほどの怒声とは違い、暗い声で呟く私。
「私…こっちに引っ越してきて、友達が出来たばっかりなのに…!それなのに…また別れなきゃダメなんてイヤだよ!」
そう、この土地に引っ越してきてから、私の中の世界は180度変わった。
心から、大切だと思える友達。
この世の何に置いても、私は彼ら……誠様達を1番に選ぶと思う。
笑って
泣いて
怒って
ケンカして
まだ出あってから1年も経っていない付き合いだけど、この短い期間で得た思い出は今までで1番最高の思い出となるだろう。
また、一緒に笑いたい…
また、一緒に悲しみたい…
また、一緒に遊びたい…
それなのに……お父さんは別れを選べって言うの?
最初のコメントを投稿しよう!