さようなら、誠様…

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………? 玄関に入ってすぐ、私は異変に気付く。 私の目の前に、いくつか並べられた靴。 その中に、普段なら『この時間帯』には絶対に有るハズのない靴が、そこに存在していたのだ。 ……お父さん?…だよね?この靴は… 毎日のように見る靴だ。見間違えなどということは、まず無いだろう。 でも、何故? いつもなら、まだ会社にいる時間。 何があったのか…… 何故か嫌な予感がする… 心臓が大きく波打つ。今、父に会ってはいけない気がする…… けど…… 私の足は、まるで別の意思を持っているかのように、リビングへと歩き始めた。 ダメ…!今はリビングに行っちゃダメ…! 何か……とても嫌な感じが… そして、気が付けば私はリビングのドアの前に立っていた…
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