さようなら、誠様…

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ぼんやりと青白く光る空。 時刻は午前5時30分。 私は、商店街近くの公園のブランコの上で1日を迎えた。 夏の終わり… 調度、季節の変わり目という今の時期。 真昼間は汗ばむ程に暑く、明け方はひんやりとした風が肌を撫でていく。 朝……か… お父さんとお母さん…どうしてるかな…… やっぱり心配してるかな……警察とか電話したりしてない……よね…? … …… ……… 私……とんでもない事しちゃったのかもしれない… ただ、感情のままにしてしまった自分の行為は、色々な人に迷惑を掛けてしまったのではないか… 今更になって、私の心に「後悔」という感情が顔を見せ始めた。 受け入れなければならない現実を拒否し、逃げ、隠れた。 ポタ……ポタ…… 手に暖かい雫が落ちてくる…
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