46312人が本棚に入れています
本棚に追加
午後3時。
私は、とくに何処に向かっている訳でもなく、ただ 商店街を歩いていた。
傾きかけた夕日が、ジリジリと背中を照らしつける。
やっぱり、現実を受け入れるべきなのかな…
このまま逃げて、何か変わるのだろうか?
お父さんの転勤はすでに決定している。今更、取り消しになることは、ほぼ0%に近いのも分かってる…
私のしている行動は、ただまわりの人に迷惑をかけているだけ…
お父さんやお母さん。
誠様、美玲さん、ポンタ君や学校の人達。
これだけの人達を心配させて…迷惑をかけてまで、私のしている行動は大事なことなの…?
……バカげてる…バカげてるよ…!
もういいじゃない、私…
ワガママはここまで。
現実を受け入れて、皆とお別れをする…
これが、私のけじめ。
「心配かけてごめんなさい」
「私、転校することになりました」
「短い付き合いだったけど、楽しかったよ。ありがとう」
笑顔で……別れを告げよう……
最初のコメントを投稿しよう!