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午後3時10分
今朝決めた集合場所に戻ってみると、そこには すでに美玲とポンタの姿があった。
2人とも、妙なオッサンのオブジェに寄り掛かり、会話は一切していない様子。
それにしても……
暗いなぁ…
恐ろしく落ち込んでやがる。奴らの周りの空気だけ黒い気がするのは……気のせいじゃないな。
あの光景に効果音を付けるなら、絶対に『ドヨ~ン』だぜ。
さて、オレもあの仲間に加わるとしようかね。
話さなきゃいけないこともあるし。
「よぅ。その様子じゃ、香を見つけられなかったんだな?」
暗黒の世界に足を踏み入れ、その 暗黒の世界を作り出している本人達に声を掛けた。
ゆっくりと顔を上げる美玲とポンタ。
「………おぅ…誠か…」
「…誠……私はダメな奴だ…友達の1人も見つけてやれなかった……死にたい…」
また、一層と暗黒世界が広がった気がした。
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