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しかし、香からの返答は残念なものだった…
『…ムリ…ですよ……だって私、ここに残りたくありません……』
震える声で、力なく呟く香…
「……じゃぁ何で泣いてんだよ」
『…!』
インターフォンから聞こえる香の声と共に、ズズッっと鼻をすする音が聞こえていた。
今、香は泣いている…
「本当に心からこの町を離れたいと思ってるなら、涙なんか流さないだろ?涙なんか出てくるハズないだろ?
だけど、お前は泣いてる。
それは、まだこの町を離れたくないからじゃないのか?まだあの学校にいたいからじゃないのか?
いい加減、自分にウソをつくのは止めろよ」
少しキツく言い過ぎたかもしれない、でも これでいいんだ。
あとは、香の心の強さを信じるしかない…
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