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何ともあっさり答えてくれた…
もっと悩むと思ったのに…
どうやら、オレが思ってた以上に香は強い人間だったらしい。
「…いいのか?そんな簡単に決めちまって。大変だぞ?」
「大丈夫です」
少しの間も開けずに即答してくる。
「家事とか大変だぞ?」
「出来ます」
「買い物とか…重い荷物を一人で持たないとダメなんだぞ?」
「自転車を使います」
「簡単には父ちゃんや母ちゃんに会えなくなるぞ?」
「………そ、それは…」
最後の問いに、言葉を詰まらせる香。
そして、目線はチラチラとマミーに向けられる。
どんなに強く振る舞おうが、やっぱり女の子。
やはり両親と別れるとなると、不安なのだろう…
「香。焦らなくていいからさ…しっかり両親と話し合って決めればいいさ。オレはずっと待ってる」
「誠様…」
オレは親指を立て、最高の笑みを香に向けた。
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