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「ちっ…相変わらずガードが硬い…」
「黙れ。お前のせいでせっかくの休日が台無しだ」
結局、あんなに暴れた後で2度寝が出来るはずもなく、オレと美玲は1階のリビングに向かって階段を下っている。
「う~…やっぱり明け方は少し肌寒い…」
「温めてやろうか!?私の体で」
「断固拒否する」
もう完全に戻ったなお前。
勘弁してくれよ。これから毎日こんな朝じゃ、体がもたないじゃねーか…
「はぁ…鬱だ…」
大きなため息を吐きながら、リビングの扉を開ける。
平日の朝と違って、味噌汁や玉子焼きなどの臭いは漂っていない。
だって休日だもの。母さん爆睡中だもの。
適当なイスに腰を下ろし、テレビのリモコンを回す。
流石は休日の朝。アニメやってんじゃん。
「あ、そうだ。誠、ちょっとポストを覘いてくる」
「ポストだぁ?珍しいな。新聞でも読むのか?」
「違うぞ。この前、雑誌の懸賞に応募したんだ。もしかしたら当たってるかも…」
そういい残し、リビングから出て行ってしまった美玲。
しかし、その後美玲が持って帰ってきたものは、懸賞の品ではなかった…
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