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「何故なんだ…!」
そう叫び、うな垂れるレイ。
悪いが、それはオレも知らん。
何で美玲がオレにベタベタとくっついてくるかなんて、オレ本人にも分からん。
ならば本人に聞けばいいじゃないか。
「ってことで、何で?」
「…どういう事か分からんが、レイは嫌い。誠は好きだ」
はい。理由になっちゃいませんね。
「そうじゃなくて…もっと具体的にだな…」
「そもそも、私が誠の許婚になったのは、お前が私に空手で勝ったからだろう?私は強い男が好きなんだ」
あぁ、懐かしいね その話。
そうそう、確かそういう繋がりだよ、オレとお前は。
確か、レイと会ったのもそのすぐ後だったよな。
道場に「許婚になるのはボクだー!」とか言いながら飛び込んできたっけ。
あぁ、あの時、美玲にコテンパにやられて、泣きながら「ボクが許婚なんだー!」とか叫んでたレイを思い出した…
「…つまり、レイは弱いから嫌いだということでよろしいんですか?」
「まぁ、そんな所だ」
結果でましたー
レイ君。君は弱いからイヤなんだそうです。
「分かったかレイ!私は誠のような強い男にしか興味ないんだ!」
ベー!と子供のように舌をだしてレイをバカにする美玲。
そんな美玲を見てか、レイがふるふると小刻みに震えだした。
「ボクが…弱い…だと?そこにいるバカよりも…?」
これは…泣いているんじゃない…!怒って震えているんだ!
なんかヤバそうな香りがしてきた!
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