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まだもう1つ謎は残っている。
何故、オレの攻撃が奴に届かなかったのか。ということ…
時間が止まった訳じゃない。
確かにオレの拳は奴に向かっていたんだ…!
でも、いつまで経っても奴には届かなかった。
何故!?
「フフ……何が起こったのか分からないようだな。今、貴様はこう思っているんじゃないか?「何故、自分の攻撃がボクに届かなかったのか?」とな」
ニヤリと唇を吊り上げ、オレの心情をズバリと言い当てやがったレイ。
悔しい…が、当たっているので何も言い返せなかった…
「……お前…一体何をした…?」
ギロリとレイを睨みつける。
「なに、簡単なことだ。貴様の拳速にあわせて体を仰け反らせた。ただ、それだけのこと。あとはガラ空きだった箇所に蹴りを叩き込んだ」
そう言って、クククと小さく笑うレイ。
コイツ……簡単に言いやがったが、とんでもなく恐ろしいことをやってのけやがった!
オレの拳のスピードにあわせて体を仰け反らせた?バカな…
オレの拳速は決して遅くはなかった…
それに反応しつつ、さらにピッタリと速度を合わせながら体を後方に倒しただと?
それだけじゃねぇ。
その仰け反った体制から、的確にスキのあった箇所に蹴りを入れた?
どんなバランス感覚してんだコイツ…!
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