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「最近ますます寒くなってきてないか…?」
「あぁ…寒い。明け方は特に寒い」
男2人揃って体をガタガタと震わせながら、学校に向かって足を進めている。
寒い寒いと文句を垂れているくせに、まだセーターのままの2人は、やはりバカなのであろうか?
「あ、誠様。ポンタ君。おはようございます!」
「おう。おはよー」
「おっす!香ちゃん!寒いねー!」
そして校門前で香に遭遇。
いつもの会話。
「寒いねーって…2人ともまだセーターのままじゃないですか……ブレザーは着ないんですか?」
あぁ、もっともな意見だな香よ。
でも、オレってブレザー嫌いな人間なんだよ。
あの圧迫感が苦手なんだな。
「ブレザー?ダメダメそんなの!あんなに圧迫されるもん着てたら、オレ呼吸困難になって死んじゃうよ」
「なるわけねーだろ。お前はどんだけ繊細な生き物なんだ。まぁ圧迫されるってのは同意だがな」
ブレザーで圧迫死って…
世界一だっさい死に方として新聞に載りそうだ。
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