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静まり返る屋上。
聞こえるのは通りすがる風の音だけ…
そしてこの沈黙は、ポンタによって破られる…
「誠……お前さぁ…」
ほんの少しだけ、呆れたようにポンタは口を開いた。
その言葉に返事をすることはせず、オレはただ 次の言葉を待った。
「…お前、明日美玲ちゃん連れて来い。学校に。本当は心配なんだろ?」
そう言い放つと、またパンを一口かじるポンタ。
やはりそうきたか…
きっとコイツはオレと美玲の関係を元に戻そうとしてくれてんだ…
普段は自分が1番だとか言っているような野郎だが、なんだかんだで悩んでる奴を見捨てるような事はしねぇ奴だってのも分かってる。
きっとコイツなりにオレの事を考えての発言なんだろう。
ここに香を呼ばなかったのも、香の前だと良い格好をするオレに本音を言わせるため…
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