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気が付けば、自宅が目の前にあった。
もう ここまで来てしまった以上、今更しっぽを巻いて逃げる事は許されない…
覚悟を決め、玄関の扉を開く。
久しぶり…とまではいかないが、それに近い感覚を覚える我が家の玄関。
変わらない…いつもの玄関だ…
美玲は…いるのだろうか?
靴を脱ぎ、右足を一歩踏み出した、その時だ。
オレは異変に気付く…
………?
美玲の靴が見当たらない…
出掛けてる…のか?
困ったな…
まぁ、こんな所で悩んでても、美玲が居ないという事実は変わらない。
一先ず母さんにでも聞くか…
そう思い、リビングに向かおうと、足を進めた時、なんともナイスなタイミングで母さんが2階から降りてきたのだ。
手には干し終わったと思われる洗濯物が入ったカゴを持っていた。
「あら? お帰り。3日も帰ってこないで…心配したのよ?」
ウソつけ。
本当に心配だったら携帯にでも連絡を入れてくるだろ普通。
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