また、日常へ…

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「母さん、美玲何処にいるか知らない?」 散らばった洗濯物をカゴに戻しながら、問い掛ける。 「何処って……アンタ一緒じゃなかったの?」 「…は?」 質問を質問で返してくる母。 オレと一緒…? 美玲はずっと家に居たんじゃなかったのか…? 「一緒じゃなかったけど……え? 家に居たんじゃ…」 「今日の昼、アンタを学校まで迎えに行くって言ったまま帰ってきてないわよ。 昼だと少し早過ぎるんじゃないかって言ったんだけど、校門前でずっと待ってるから平気だって…」 昼に家を出た…? 学校までオレを迎えに…? そんなバカな… 校門で美玲の姿なんか見ちゃいないぞ… アイツの事だ、一度「待っている」と決めたら、ずっと待ち続けているに違いない… でも美玲の姿は無かった… ………何か…嫌な予感がする…
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