また、日常へ…

28/75

46312人が本棚に入れています
本棚に追加
/620ページ
「大丈夫か!?」 「ダメだ…完全にノびてる…」 倒れた男を揺さぶるが、やはりピクリとも動かない赤髪の男。 「やりやがったな、このクソアマぁ…!」 「自分の今の状況が分かってねぇようだな……女に産まれたことを後悔させてやる…!」 男達はゆっくりと立ち上がり、ジリジリと私との距離を詰めてくる。 コレは流石にマズいかもしれない… 両手は縛られているし、頭突きをしようにも、相手が顔を近づけてこない… まだ足が残っているが… 両手を縛られた状態じゃ ロクな蹴りが入れられない… そんな事と考えている間にも、男達は私との距離を縮めてくる。 そして、男の手が私に向かって伸び始めた。 くっ…! 仕方が無い…ここは蹴りで何とかするしか 「止めろ。おめぇら」 蹴りを繰り出そうと、足に力を込めた、その瞬間だった。 銀髪の男の声が倉庫に響き渡った。 「夜咲さん……でも、この女はっ…!」 「分かってる…だが、もう少しだけ辛抱しろ。 その女に手を出すのは、龍崎の目の前でだ…ヒヒヒ…」 下品な笑みを浮かべる男。 悪趣味な奴だ…
/620ページ

最初のコメントを投稿しよう!

46312人が本棚に入れています
本棚に追加