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「大丈夫か!?」
「ダメだ…完全にノびてる…」
倒れた男を揺さぶるが、やはりピクリとも動かない赤髪の男。
「やりやがったな、このクソアマぁ…!」
「自分の今の状況が分かってねぇようだな……女に産まれたことを後悔させてやる…!」
男達はゆっくりと立ち上がり、ジリジリと私との距離を詰めてくる。
コレは流石にマズいかもしれない…
両手は縛られているし、頭突きをしようにも、相手が顔を近づけてこない…
まだ足が残っているが…
両手を縛られた状態じゃ ロクな蹴りが入れられない…
そんな事と考えている間にも、男達は私との距離を縮めてくる。
そして、男の手が私に向かって伸び始めた。
くっ…!
仕方が無い…ここは蹴りで何とかするしか
「止めろ。おめぇら」
蹴りを繰り出そうと、足に力を込めた、その瞬間だった。
銀髪の男の声が倉庫に響き渡った。
「夜咲さん……でも、この女はっ…!」
「分かってる…だが、もう少しだけ辛抱しろ。
その女に手を出すのは、龍崎の目の前でだ…ヒヒヒ…」
下品な笑みを浮かべる男。
悪趣味な奴だ…
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