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「よぉ…遅かったじゃねぇか」
扉を開き、入ってきたのは知らない男。
銀髪の手下…か。
「…や、夜咲さん」
差し込む光を背にうけながら、ヨタヨタとこちらに歩み寄ってくる男。
…?
どこか様子がおかしいように見えるが…
「はぁ…はぁ……夜咲さん…!あんた…やべぇよ…」
気のせいではない。
明らかにこの男…何かに脅えているような…そんな感じ…
顔は青ざめ、よく見ると顔や腕、足などに擦り傷や青アザがある。
「ヤバイだと?…オレが?」
「そうだ…アンタが1番やべぇよ…!殺されちまう…! 早くここから逃げ」
男が何かを伝えようとした、その瞬間だった。
ゴッ!
鈍い打撃音が倉庫に響き渡り、その男の頭には何者かの踵が振り下ろされていた。
「ぁ…」
小さく声を漏らし、白目を剥いてその場に倒れこんでしまう男。
「なっ…!」
「…よう。無事か?美玲」
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