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誰もが驚く中、背中に光を浴びながら、こちらにゆっくりと歩みよる少年。
逆光で顔こそ確認出来ないが、私にはそれが誰なのかすぐに分かってしまった。
たとえ、顔が見えなくとも、私には分かる…
何年も…何年も想い続けてきた人を、私が間違える訳がない。
シルエット、声、歩き方…
それは、間違いなく｢彼｣と一致するのだから…
｢ケガは…多少はしてるか…まぁ無事でよかった｣
｢誠っ！｣
私の姿を確認した誠は、ニッと歯を見せながら笑った。
その笑顔を見たとたん、目頭が熱くなり、ぐにゃりと視界が歪む。
よかった…誠は無事だった…！
｢てめぇ…龍崎…！どういうこった！？ 何でお前がそんなにピンピンしてやがる…！｣
歯を食いしばり、悔しそうな表情を浮かべる銀髪の男。
｢お前が向かった倉庫には４０人程の手下がいたハズだろ！？ さては、上手くスキを突いて逃げやがったなぁっ…！ぶっ殺してやる！｣
すると、銀髪の男は近くにあった鉄パイプを拾い上げ、それを正面に構えたのだ。
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