また、日常へ…

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「貴様…何をしでかすつもりだ…」 ライターを握りしめ、ニヤニヤと笑う男。 イカれてる。 この時ほど、人をそう思ったことはなかった。 「なぁお嬢ちゃん…この倉庫に置かれている、大量のドラム缶…中に何が入ってる知ってるか?」 そう言って男は持っていたライターに火を燈す。 そして、こう呟いた… 「ガソリンだ」 「何だと…?」 ガソリン。 今では鼻が臭いに慣れてしまってよく分からないが、意識をすれば確かにガソリンの臭いが倉庫に充満しているのが分かる…気がする。 だが、ちょっと待てよ… まさか……………あの男ッ…! 「ヒヒッ…これだけの量のガソリンに火を投げ入れたらどうなるんだろうな…? 試してみたいと思わねぇか?」 「正気か貴様っ!? そんな事をすればどうなるか、想像出来ん訳でもないだろう!? シャレにならんぞ!?」 しかし、男はヘラヘラと笑っている。 最悪のビジョンが…頭の中を駆けずり回る…
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